
- 「雨漏りの原因がどうやら樋にあるらしいが、どうやって直せば良いのか分からない…」
- 「自分で直せるのならそうしたいが、無理なら信頼できる業者にお願いしたい…」
樋からの雨漏りは、普通に生活をしているだけでは気付きにくいものです。
通常の雨漏りであれば、屋内に水が侵入してくるため発見しやすいですが、樋は通常屋外に取り付けられているためです。
ただし、気付きにくく、さほど実害が無いとはいっても、樋からの雨漏りをそのまま放置するのは賢くありません。
本記事では、樋での雨漏りに関して下記の観点で解説をしていきます。
- 樋の状態チェック方法
- 樋で雨漏りが発生する原因
- 樋の雨漏りの修理方法
- 雨漏りを放置することで起き得る二次災害
- T・K
- 現役防水工 / 経験年数8年
- 一般住宅からマンションまで幅広く施工
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まずはここから!雨漏りが発生しているか雨樋のチェックから始めよう

雨漏りが発生したら、まずは自宅の周囲をぐるっと回って、雨漏りを起こしている箇所をハッキリとさせましょう。
発生箇所が判明したら、次は雨漏りの原因をケースごとに分けて考えてみます。
雨樋のチェックポイントとしては、主に下記の3点です。
1.目立った破損は無く、単に雨水が漏れているだけの場合
目視する限り、特に目立った損傷は見当たらないが、とにかく雨漏りは起こしている、というケース。
この場合考えられるのは、ゴミの溜まり、コケの発生です。
ゴミは、主なものでいうと風に運ばれた枯葉が樋の中に入り込み、積み重なることで詰まりを引き起こします。
また、経年によって少しずつ土埃などが堆積し、水の流れをせき止めてしまうことも考えられます。
コケは、堆積した土に雨水が加わって泥となり、湿気が溜まりやすくなることで発生します。
影になりやすい部分は乾燥しにくいため、こういう箇所から水漏れを起こしている場合はコケが原因の事が多いです。
特にゴミが詰まりやすいのは集水器と呼ばれる部位で、これは軒下を水平に走る軒樋と、住宅に対して垂直に走り、側溝に雨水を排水する縦樋とを連結する部位の名称です。
水を集めるのならばゴミも集めやすい、ということで、集水器付近から雨漏りを起こしている場合はまずゴミ詰まりが原因であると疑って良いでしょう。
2.雨樋自体に目立った損傷は無いが、金具などが劣化している場合
続いて、雨樋そのものではなく、支持金具等に問題がある場合についてお話します。
ビスのゆるみや外れ、経年劣化などによって金具が劣化、欠落すると、樋が傾いてしまい上手に雨水が排水されません。
通常、樋にはゆるやかな傾斜が付けられており、この傾斜によって雨水を効率よく排水することができるよう設計されています。
ただし、樋の金具が劣化、破損等を起こしていると、この傾斜が守られず水が一か所に溜まってしまったり、樋そのものがズレて雨漏りを引き起こしてしまいます。
金具は樋を支える大事な部品ですから、劣化や破損を放置したままにしていると危険です。
3.明らかに雨樋自体が破損している場合
3つ目は、目視で確認できる程度に、雨樋そのものに破損が生じている場合です。
たとえば、
- 一部が割れていてそこから雨水が漏れている
- 各種連結部ににズレが生じて水が滴っている
等、経年劣化による樋自体の破損は雨漏りに直結します。
破損してしまう原因としてはいろいろありますが、主なものは経年劣化、積雪やゴミ溜まりの放置、強風の影響による変形、破損などが挙げられます。
また施工不良によって、そもそも樋の継ぎ目が甘かったり、定められた寸法通りに取り付けられていなかった場合も、破損の原因となります。
原因別!樋の雨漏り、自分で修理する? or 業者にお願いする?

ここまで、樋が雨漏りを起こす原因について解説してきました。
それでは、上記で挙げた例をもとに、自分で直すのが良いか、業者にお願いするのが良いか、見ていきましょう。
1.ゴミ詰まり
ゴミ溜まりやコケの発生は起こりやすい分、ご家庭でも比較的簡単に対処することができます。
以下でその方法を見ていきましょう。
- 大きめの脚立、ハシゴ
- ブラシ、ホウキ
- ヘラ等、コケをこそぎ落とせるもの
- バケツ
- ゴム手袋、軍手
- 雨漏りを起こしている部位に向かって、脚立かハシゴを渡します。
※相当の高所作業になるため、ハシゴや脚立は作業の前に必ず点検を行って、ぐらつきが無いか、据え付け位置はここで良いか確認を行ってください。 - 該当箇所に到着したら、まずはブラシやホウキなどを使って溜まっているゴミを取り除きます。
- 湿気があってなかなか取れない場合は、ゴム手袋などを使って手でかき集めても良いでしょう。
- コケや泥など、ブラシやホウキでは取れないものはヘラを使ってこそぎ落とします。
- 一通り掃除が完了したら、バケツに水を汲んで樋に流し、スムーズに排水されるかチェックします。
- 滞りなく水が流れることが確認できれば、これで軒樋のゴミ掃除は完了です。
もし、集水器のところで水の流れが悪くなってしまう場合は、竪樋にゴミが詰まっている場合があります。
その場合は、まず竪樋の連結部分を外し、次いで針金や金属のポールなど竿状のものを用意して、ハシゴ上から下に向かってゴミを押し出します。
何度かゴミを排出した後で水を流し、スムーズに排水されれば完了です。
2.支持金具の破損・劣化
金具の劣化や破損は、よほどのことが無い限りは専門の業者に依頼した方が良いでしょう。
日曜大工の心得がある方でも、雨水がスムーズに排水されるよう、樋の傾斜を守りつつ支持金具を取り付けるのは容易なことではありません。
素人が無理な加工を施したり、誤った寸法の金具を取り付けたりすれば、事態をさらに悪化させることにも繋がります。
欠損している、錆びている、どのような場合であっても、金具の異常は一度業者に連絡し、現物を見てもらった方が確実です。
3.経年劣化・物理的要因による欠損
樋そのものが劣化している、何らかの要因によって破損している場合は、樋そのものを交換する必要があるため、ご家庭では対処が難しくなります。
ただし、竪樋などの手の届く範囲で、寸法も図りやすく、何がどれだけ必要か明確にできるのであれば、自分で直すことも不可能ではありません。
ですが、専門的な知識を持たない場合、
- 部材同士をどの程度の力で接合すれば良いのか
- 接着には何を使うべきか
をすべて一から調べる必要があるため、かなり手間がかかります。
多少割高でも、失敗せずにきちんと直したい、という方は専門の業者にお願いするのが得策でしょう。
4.原因不明
目視ではちょっと原因が判明しない場合には、あえてあれこれ詮索せず、はじめから素直に業者を頼ったほうが良いでしょう。
普通では見えない箇所が破損していたり、専門知識を持ち合わせていないと原因の特定が難しい場合は、プロの手に任せるほかありません。
もしプロに頼むのであれば、何が原因でどこが破損して雨漏りを起こしているのか、可能な限り聞いておくと今後に役立てることができるでしょう。
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?危険!?雨樋の不備を放置することで起き得ること

樋からただ水が漏れているだけ…と甘く見ていると、次に挙げるような思わぬ二次災害を招きます。
1.雨水を効率良く排水できず、外壁に損傷をきたす
住宅には屋根があり、雨が降れば雨水は屋根をつたって地面に落下します。
とすれば、「わざわざ樋など設けずに、勝手に滴るに任せればいいのに」と、考えてしまうかもしれません。
そこをあえて樋を設けて、水の流れを制御する理由はしっかり存在します。
たとえば樋が何らかの理由によって破損し、雨水が溢れ、その水が外壁にかかりっぱなしだとします。
すると外壁は少しずつ水による浸食を受け、劣化しやすくなると共に湿気が溜まりやすくなるのです。
外壁に僅かでもヒビが入っていれば、そこから水が直に浸水し、本格的な雨漏りを引き起こす可能性があります。
2.カビやシロアリなどの二次災害を引き起こす
樋が破損し、外壁が水による浸食を受けると、湿気が屋内にこもりやすくなりカビ発生の原因になります。
また、屋内の湿度の高い状態が維持されると、そうした環境を好むシロアリが住み着くようになり、建築部材に深刻なダメージを負うことになります。
3.二次災害が悪化すればリフォームを余儀なくされる
最悪のケースでは、雨漏りが悪化することによるカビやシロアリの発生により、リフォームせざるを得ない状況に陥ります。
樋の不備であればゴミ掃除、最悪でも取り換え工事を行えば済みますが、住宅内部のリフォームとなるとそうはいきません。
多額の費用が掛かってしまうことはもちろん、大掛かりな工事になればそのぶん工期も要します。
そうなってしまう前に、樋の不備は出来るだけ早く対処を行った方が良いでしょう。
まとめ
普段はあまり気に留めることも無い雨樋ですが、快適な生活を送る上では欠かすことのできない大切なものです。
最後にポイントをまとめると下記の通りです。
- 枯葉の舞う秋や、積雪のある冬に注意する
- 大雨や強風のあった翌日には家の周りを一周してチェックしておく
- 集水器付近は毎日それとなく確認する癖をつけておく
- まずは原因をハッキリとさせる
- 自分でも無理なく対処できそうなら、安全を考慮したうえで作業を行う
- 少しでも不安を感じたり、分からないことがあればプロに頼る
大切な家をキレイに長く使うためにも、上記のポイントをしっかりとおさえておきましょう。
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