
- 屋上から雨漏りしているようだけど、何が原因なんだろう…
- 屋上の雨漏りはどうやって補修するんだろう…。専門業者に見てもらわないとダメなのかな…。
屋上から雨漏りしているのを発見したものの、どう対処すればいいのか分からず、思い悩んでしまった経験はありませんか?
雨漏りを見つけた場合、どこから漏れているのか、何が劣化しているのか、原因をしっかりと突き止めることが重要です。
また補修方法も、簡易的な補修によって直せる場合もあれば、専門的な工事を要する場合もあります。
状況に応じて適切な補修方法を選択しなければなりませんが、判断基準がわからない人も多いでしょう。
そこで本記事では、屋上から雨漏りが起こる原因と、雨漏りの補修方法について解説していきます。
- ビル管理会社に11年勤務
- 様々な建物の雨漏り修繕工事を経験
- 建築物環境衛生管理技術者の資格所持
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屋上から雨漏りが起こる代表的な4つの原因

初めに屋上から雨漏りが起こる主な原因を4つ紹介します。
1.床面のひび割れ
建物の外壁や内壁にひび割れ(クラック)ができているのを見た経験はないでしょうか?
ひび割れの発生要因は、乾燥や経年劣化、地震による揺れの影響などですが、屋上においても床の材質がコンクリートの場合、ひび割れができてしまうことがあります。
ひび割れができると、隙間から水が入り込み、雨漏りを引き起こす原因となります。
2.笠木部分のコーキングの劣化
笠木とは、屋上の手すりやパラペット(屋上の周囲に設けられた低い立ち上がり部分の壁)などの上部に取り付ける仕上げ材のことです。
その笠木のつなぎ目は、雨漏りしやすい箇所のひとつです。
つなぎ目にはコーキングが施してありますが、コーキングは年数が経つと劣化していき、亀裂が入ったり簡単に剥がれ落ちたりするようになります。
コーキングは亀裂ができていても見えにくい場合もありますので、定期的な点検をおすすめします。
3.防水層の劣化
ビルやマンションの屋上は、住宅の屋根などと違い、床が平面になっています。
平面上の床は水はけが悪く、雨や雪が降った際に水が滞留しやすい欠点があります。
そのため、事前に防水処置を施し、防水力を高めることで雨漏りを防止しています。
しかし、防水層が劣化すると、塗膜が剥がれたり破れたりして、雨水の侵入を防げなくなります。
一般的に防水層は施工から10年が経過すると、劣化が見受けられるようになりますので、10年に1回程度は防水工事を施すことが推奨されています。
ただし、建物の環境によっては、早い段階での工事が必要になる場合もあるので注意しましょう。
4.ルーフドレンの詰まり
屋上のルーフドレンは雨水を集水し、排水管へ流し込む重要な役割を担っています。
ルーフドレンには雨や風の影響により、落ち葉やゴミ、砂、泥など様々なものが流れつきます。
こうしたゴミ類が排水管に入り込むのを防ぐために、ドレンの上にストレーナーというカバーが被せてあります。
ルーフドレンはほとんどが鋳鉄製なので、ストレーナー周りの清掃を怠ると、雨水が溜まりやすくなり、錆びの原因となります。
ルーフドレンが劣化すると、ジョイント部分に隙間ができ、そこから雨水が浸入することで雨漏りが発生しやすくなります。屋上の雨漏り対策とは?シート防水による補修方法

次に屋上の雨漏りの補修方法を紹介します。
屋上の防水補修工事には、大きく分けて以下の3種類の施工方法があります。
- ウレタン防水
- シート防水
- アスファルト防水
今回は雨漏り対策によく使われており、おすすめな「シート防水」について説明します。
シート防水は雨漏り補修に適した工法
シート防水とは、塩化ビニールシートで屋上の床を覆い尽くすことで、防水層を形成する工法です。
広い範囲を一度に施工できるうえ、工期が短いという特徴があります。
屋上で雨漏りが発生した場合、部分的な補修をしても、他の箇所から再度漏れが発生する可能性があります。
そのため、全体的な改修ができるシート防水は、雨漏り補修に適した工法といえるでしょう。
シート防水のメリットとデメリット
シート防水のメリットとデメリットについて説明します。
- 耐久性に優れていて維持費が掛からないため、コストパフォーマンスが高い
- シートを貼り付ける工法なので下地を選ばず、凸凹があっても均一に仕上げられる
- 広範囲を一度に施工できるため、工期の短縮が可能
- シートを貼り合わせる工事であるため、屋上の形状が複雑な場合は対応が困難
- シートのつなぎ目部分を上手に処理しないと雨漏りの原因となる
- 施工には技術を要するため、慎重な業者選びが必要
シート防水は耐久性に優れていますが、技術力を要する工事ですので、信頼のできる業者を知っておくことが重要です。
防水工事について、詳しくは以下の記事でも解説をしていますので、参考にしてみてください。
天井や壁から急な雨漏り。 放っておくと以下のようなさまざまなデメリットを引き起こす可能性があります。 できるだ …
DIYでも可能?簡易的な屋上の雨漏り補修の3つの方法

シート防水による補修は技術力を要するため、専門業者でなければ実施が困難で、工事費用も掛かります。
しかし軽微な雨漏りや一時的な補修であれば、DIYでも可能な場合があります。
以下に簡易的な補修の例を紹介します。
1.コーキングによる補修
コーキングとは床や壁にできた隙間を埋めるために、充填剤を注入する作業のことです。
充填剤をコーキング剤といい、見た目はゴムのような素材をしています。
※実物がどんなものかというと、以下のようなものです。
屋上の床のひび割れや、防水シートにできた隙間などは、コーキング剤を注入すれば補修が可能です。
ただし、コーキングはあくまで応急的な補修にしかならず、コーキングだけで長期間雨漏りを防ぐのは困難です。
また、部分的な補修をしても、他の箇所から漏れが発生する場合もあります。
ひび割れが複数箇所見つかった際には、全体的な補修を検討する時期に来ていることを理解しておきましょう。
2.ウレタン防水による補修
ウレタン防水とは、ウレタンでできた塗料を施すことで防水層を形成する補修方法です。
シート防水と違い、形状が複雑でも施工が可能で下地も選びません。
比較的簡単にできる防水工事ですが、手作業で塗料を施すため、塗りムラが起こりやすい欠点があります。
また塗料を何層か塗り重ねて防水層を作るため、しっかりと乾燥させる時間を取らなければなりません。
塗料を上手に塗れなかったり、作業手順を誤ったりしてしまうと、防水層が形成されず、雨漏りが再発してしまう可能性もあるため、DIY初心者はあまり無理はせず、専門業者への依頼をおすすめします。
3.ルーフドレンの清掃
雨漏り補修というよりも、予防の意味合いが強いですが、日頃からルーフドレン周りの清掃をこまめに行なっておけば、ドレンの劣化を防げます。
またルーフドレンの清掃を怠り排水管が詰まってしまったために、水の逃げ場がなくなり、屋上に水たまりができてしまうケースがありますが、ドレンを清掃することで水が流れるようになり、水たまりが解消できる場合があります。
定期的な清掃を行う場合、同時にルーフドレンの点検(錆びが発生していないかなど)も行うとさらに良いでしょう。
屋上の雨漏りを補修するには確実な原因究明が重要
ここまで屋上の雨漏りの原因と具体的な補修方法を紹介してきました。
屋上の雨漏りにおいて、もっとも重視すべき点は、雨漏りの原因をしっかりと突き止め、適切な補修を施すことです。
しかし、雨漏りの原因特定は簡単ではありません。
安易に判断して間違った補修をしてしまうと、雨漏りが再発してしまい、結果的により多くの補修費用がかかってしまいます。
そのため、費用は掛かりますが、専門業者への調査依頼をおすすめします。
ビルやマンションであれば建物の管理会社、住宅であれば家を建てたハウスメーカーなどに相談すると良いでしょう。
相談先に迷ってしまうという方は、一度リペアルーフへご相談ください。
お電話すぐに対応いたします。
まとめ
今回は屋上の雨漏りについて解説してきました。
急に雨漏りが発生すると、驚いてしまう人も多いでしょう。
しかし建物の屋上は室内と違い、直射日光や雨などにさらされている状態で、屋上の防水層はこうした自然の力によって徐々に劣化していきます。
激しい雨が降った際など、急に雨漏りする可能性も十分にあり得ます。
屋上のある建物を所有している人は、雨漏りに見舞われた際は慌てず焦らず、原因をしっかり特定したうえで適切な処置を心がけましょう。
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