
- 「人気の高いガルバリウム鋼板屋根にリフォームしたいけど、そもそもガルバリウム鋼板のことが良く分からない」
- 「デメリットとメリットをハッキリさせたうえで検討したい」
- 「雨漏りを起こす可能性は?その主な原因はどんなもの?」
最近のリフォームでは、既存の屋根からガルバリウム鋼板に葺き替える工法が人気です。
築年数もそれなりで、「そろそろリフォームを…」と考えてこの記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、屋根の葺き替えは大工事になります。
なんとなく人気が高そうだから、という理由だけでガルバリウム鋼板屋根を採用するのは、やめたほうが良いでしょう。
特徴や費用などを考慮の上で決める必要があるので、本記事では以下の観点で解説をしていきます。
リフォーム経験ゼロの方でも分かり易いようにまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
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ガルバリウム鋼板とは?

まずはガルバリウム鋼板とは何なのか、という部分から解説していきます。
簡単に言うと、ガルバリウム鋼板とは「ガルバリウム合金でメッキ加工を施された鉄」の素材です。
メッキとは金属の膜のことを指し、メッキ加工を施すことで下の素材を保護することを目的としています。
つまり、ガルバリウム鋼板は合金メッキで守られた鉄の素材ということですね。
このメッキ加工によって、鉄の耐用年数に大きな差が生じます。
ガルバリウム鋼板の平均耐用年数は約30年前後で、スレート屋根よりも高い耐久性を誇っています。
1.ガルバリウム鋼板のメリット
ガルバリウム鋼板のメリットとして代表的なメリットは以下の5つがあります。
同じ金属製建材の中でもガルバリウム鋼板は非常に錆びにくく、優位性があります。
上述した通り、ガルバリウム鋼板は合金メッキを施された鉄なので、耐久性に優れており長く使うことができます。
厚さわずか1ミリから3ミリ程度のため軽く、建物全体に負荷がかかりにくいため耐震性に優れています。
各ステータスと価格を比べた際に、他の建材に対してコスパの点で優位性があります。
着色しやすく、通常は難しい暗色系のカラーバリエーションも存在しています。
2. ガルバリウム鋼板のデメリット
続いて、ガルバリウム鋼板のデメリットは以下3つです。
ガルバリウム鋼板は割れにくい健在ですが、反面凹みやすいという欠点があります。
汚れなどが付着しづらいというメリットが仇となり、塗装が乗りにくいという欠点になっています。
改修工事で塗り替えを行う際は知識を持った職工に施工をお願いしないと、数年で塗膜が剥がれ落ちてくる可能性があります。
ガルバリウム鋼板は誰でも施工できる建材というわけではありません。
専門的な板金技術を持った職工でなければ安全・安心の施工は望めないでしょう。
既存の屋根をガルバリウム鋼板屋根に葺き替える費用

それでは次に、既存の屋根をガルバリウム鋼板屋根に葺き替えた場合の費用について見ていきましょう。
当然、住宅によってかかる費用は違うため、次に挙げるものは参考費用になります。
1. 総葺き替えの場合
坪単価:5万円~9万円
坪単価:3万円~6万円
2. 重ね葺きの場合
坪単価:2万5千円~3万円
これらは足場設置費用などの諸経費も含まれています。
3. 重ね葺きの方が安い?リフォーム事例を見てみよう
坪単価だと少々イメージを掴みづらいので、実際に施工されたリフォームの事例を参照してみましょう。
- 施工面積:約90?
- 築年数:20年
- 施工日数:10日
- リフォーム費用:80万円
- 施工面積:約92?
- 築年数:25年
- 施工日数:3日
- リフォーム費用:87万円
事例を見てみると、瓦からガルバリウム鋼板へ総葺き替えする方がより費用と日数を要することが分かります。
ご自身の住宅の状態や建て方を把握したうえで、信頼できる業者に相談すれば具体的な見積もりを作ってくれるでしょう。
ガルバリウム鋼板でも雨漏りをすることがある?

耐久性に優れ、錆びに強いガルバリウム鋼板でも雨漏りを起こすことがあります。
雨漏りを起こしたからガルバリウム鋼板にリフォームしたのに、また雨漏りが再発するようではたまったものではありませんね。
この項では、ガルバリウム鋼板で雨漏りが起きてしまう原因と、その対処法についてお話します。
1. 原因の多くは施工不良
施工から10年、20年、30年と経過していくと、さすがのガルバリウム鋼板も経年劣化を起こします。
雨に強い、風に強いといってもダメージを受けないわけではないので、板金のどこかに不備が生じてくるのです。
施工後すぐに雨漏りが起きたら、その原因はほとんど施工不良と言っても良いでしょう。
たとえば、屋根と外壁では、施工する業種が違います。
現場監督のスケジュール確認がおろそかであったり、業者間でコミュニケーション不足が起きていると、屋根と外壁の取り合い部の施工が甘くなり、そこから雨水が侵入することになります。
担当した業者が技術不足で、全体的に仕上がりが悪い場合も雨漏りの原因に直結します。
2. 大手ハウスメーカーでも安心はできない
「それなら、たくさんの実績とネームバリューのある大手ハウスメーカーに依頼すれば間違いない」と考える方もいますが、それは誤りです。
ハウスメーカーは発注者と施工する業者を繋ぐ橋渡し的な存在であり、実際に施工を行うのは下請け業者です。
つまり、どれだけ名の知れたハウスメーカーであっても、下請け業者の技術レベルによっては施工不良が起きても不思議ではないということです。
リフォームを検討する際は、ハウスメーカーではなく信頼できる業者に相談するのが良いでしょう。
3. こまめに現場へ足を運ぶことが大事
「施工不良を防ぐ術はないの?」と不安になるかもしれませんが、大丈夫です。
業者が施工不良を起こす大きな原因の一つに、緊張感の欠如が挙げられます。
どうせこんなところ誰も見ていない、気付かれない、手抜きでもバレない、そういった心理が施工不良や雨漏りを引き起こしているのです。
そうであれば、少々億劫でも施工現場へ足を運び、「見ていますよ」ということをアピールしておくといいでしょう。
その際、分からないことがあれば気軽に質問をすると親近感が産まれ、品質も比例して向上します。
実際の作業内容とは関係の無い部分ですが、施工不良を防ぐ最も有効な手段であると言えるでしょう。
まとめ

本記事では、リフォームで人気の高いガルバリウム鋼板について解説してきました。
以下にポイントをまとめます。
ガルバリウム鋼板とは リフォームの際の参考費用 雨漏りの原因と対処法
よく分からないまま、なんとなくの知識でリフォームを発注するのは危険です。
今回の記事をリフォームや新築の一助にしていただければと思います。
お電話すぐに対応いたします。